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平成12年3月28日

秩父工場及び香春工場の縮小と分社化について


 太平洋セメント株式会社は、生産構造最適化のための施策の一環として、秩父工場および香春工場の規模を縮小した上で、2000年10月を目標として分社化することを決定いたしました。

 今後の国内セメント需要は6,900〜7,000万トンで推移するものと予想される状況のもとで、当社は大幅な生産能力過剰を解消するため、既にキルン6基の休止を実施しました。その結果太平洋セメント発足時に年産3,530万トンであった生産能力は3,050万トンになりましたが、当社グループが必要とするクリンカ生産能力に対して依然過剰な状況にあります。そのためさらに生産構造の最適化を図るべく検討を進めた結果、秩父工場および香春工場の取り扱いが最大の課題であることが明らかとなりました。
 しかし工場を閉鎖することによる、計算上の経済効果とは別の、従業員や地域経済などに対するもろもろのマイナス効果の大きさは計り知れません。また近年セメント工場は大量の廃棄物を再資源化するという、資源循環型社会実現への大きな役割を社会から期待されおり、工場閉鎖はこうした社会的役割の放棄にもつながります。
 そこでもろもろの条件を総合して慎重に検討したところ、これら2工場は立地的に廃棄物原燃料を大量に確保できることから、やり方によっては工場を存続させる意味のあることが明らかになりました。即ち工場を分社化して地場需要対応に特化し、廃棄物原燃料の最大限利用に加え、思い切った固定費削減とセメント以外の事業での利益拡大に努めれば、当社として約30億円の増益効果を生み出せるとの結論に至りました。これは最寄りの大工場と競争しながらこれらの工場が自立経営できる水準であるとともに、当社にとっても工場閉鎖とほぼ同額あるいはそれ以上のメリットが享受できることになります。
現在秩父工場は160万トン、香春工場は240万トンの生産能力があるものを、それぞれ80万トン規模に縮小するとともに、今後詳細の詰めを行なった上で、鉱山などの付属組織も含め2000年10月を目標に分社独立させる予定です。
 この結果当社グループの生産能力は年産2,800万トンになります。



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