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XRD/リートベルト法による高精度品質管理システム


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新たな品質管理システムの構築

XRD/リートベルト法が製造現場に導入されることにより、高精度な鉱物組成測定が24時間体制で可能となりました。そのため今後はこれらの測定データをいかに活用し、製造の最適化につなげるかという新たな課題が生じました。
そこでこれらデータの有効活用促進のために、新たな品質管理システム(Taiheiyo cement Quality Predictive System:以下、TQPS)を開発しました。TQPSではXRD/リートベルト法を含む各種試験データを連携的に活用し、ニューラルネットワーク(ページ下部参照)という情報処理手法を用いることで、常に高精度な品質特性予測が可能となります。
このシステムを用いれば、セメント圧縮強さなど一定の材齢経過後でなければ得られない試験値も、セメント製造時に得られるデータのみから予測することができます。製品品質を製造時に予測できることで、新規の原燃料を使用した場合の品質変化を迅速に予測し、必要となる対応処置を速やかに講じることも可能です。さらにTQPSを介して得られた最適運転条件を設定することによって、製造コスト低減が図れる可能性もあります。本システムは中央研究所でのテストを経て、2012年度から国内の当社系工場のうちXRD/リートベルト法を採用している工場に順次導入し、工場ごとのシステム構築、及びテスト運用を始める予定です。
このように当社では常に革新的で意欲的な開発に取り組み、品質の更なる向上や製造コストの低減を通じ、顧客満足向上に今後も努めていきます。

ニューラルネットワークとは

脳神経系の情報伝達機構をモデルに提案された数学モデルで、二次元バーコードなどのパターン認識をはじめ、さまざまな分野に応用されています。
当社はあらかじめ用意されたデータを繰り返し学習することで最適な解を導き出せる点に着目し、セメントの各種キャラクター、製造運転条件、及び品質特性の関係を解析できるようになりました。データの追加に伴って、解析モデルは順次更新されるため、常に良好な解析精度が維持されます。
ニューラルネットワークを用いた解析イメージ


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