業 績 の 概 況

1.営業の概況

 当期のわが国経済は、政府により総合経済対策が打ち出されたものの、金融システム不安や企業業績の悪化等により、景況感が一段と後退しました。また、海外では米国経済が堅調に推移する一方、アジア経済の混乱が続きました。
 このようななか、セメント及び関連建設資材事業につきましては、国内では公共投資の減少に加え、民間設備投資、住宅投資が大幅に落ち込み、海外ではアジアにおいてセメント需要が減退したため、極めて厳しい事業環境となりました。
 一方、東南アジアでは、欧州系セメント資本による企業買収や資本参入が相次ぎました。
 環境・リサイクル資源事業につきましては、地球環境に対する意識が高まり、国や地方自治体が循環型社会への転換を必要施策とするなど事業環境が整いつつあります。
 当社の当期の売上高は862億7千5百万円となり、前年上半期に比べ124億2千4百万円の減収となりました。 当期の経常利益は12億9千万円と前年上半期に比べ5億4千5百万円の減益となりました。また、当期純利益は20億9千4百万円と前年上半期に比べ10億7千万円の増益となりました。

2.部門別の状況

 各部門別の営業の概況は次のとおりであります。
<セメント部門>
 当期における販売数量は、645万屯と前年上半期に比べ141万屯の減少となりました。このうち国内は578万屯と前年上半期に比べ75万屯減少し、輸出数量も67万屯と前年上半期に比べ66万屯の減少となりました。
 以上の結果、売上高は538億2千4百万円と前年上半期に比べ92億7千7百万円の減収となりました。
<建材・鉱産品部門>
 建材及び鉱産品につきましては、石灰石が順調に推移したものの、ミネラルファイバー、ライト(人工軽量骨材)、排脱タンカル等の不調により、売上高は241億5千5百万円と前年上半期に比べ19億3千1百万円の減収となりました。
<エンジニアリング部門>
 プラント・機械、鋳鋼品類につきましては、売上高は21億7千4百万円と前年上半期に比べ8億7千4百万円の減収となりました。
<クリーンセット部門>
 クリーンセット(地盤安定材、ヘドロ・産業廃棄物の固化材)及び地盤改良工事につきましては、売上高は37億1千1百万円と前年上半期に比べ1億2百万円の減収となりました。
<スポーツ事業・不動産賃貸部門>
 スポーツ事業及び不動産賃貸につきましては、売上高は24億8百万円と前年上半期に比べ2億3千9百万円の減収となりました。
 なお、スポーツ事業は本年9月1日に、エンジニアリング事業は9月21日に当社子会社に移管しました。

当社は平成10年10月1日をもって秩父小野田株式会社と合併し、「太平洋セメント株式会社」として新たなる第一歩を踏み出しました。今後は、両社がこれまで培ってまいりました技術力、営業力等を結集し、総合的な競争力強化を図り、真の実力を備えた業界のリーディングカンパニーとして、また、国際的な企業としてさらなる発展を期すべく専心努力してまいる所存であります。
 なお、平成10年9月30日現在の日本セメント株式会社株主名簿に記載された株主の皆様に対し、1株につき2円50銭の合併交付金を平成10年4月1日から平成10年9月30日にいたる間の中間配当に代えてお支払いいたします。

 


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