WIMO|RFID構造物診断技術
RFID無線技術を利用し、構造物に生じる「ひずみ」や「鋼材の腐食環境」を非接触・非破壊で検知する画期的な技術です。
はじめに
なぜ今診断が必要なのか?
建設構造物はスクラップ&ビルドの考えから大きな転換を求められており、アセットマネージメントの導入による維持管理技術が重要視されてきています。
私たちのくらしに必要不可欠なコンクリート構造物を、長く大切に使うためには、人間と同様に定期健診を行い、健康状態を日常的に把握する必要があります。
もっと簡単に診断ができないか?
多くのコンクリート構造物は目視観察による日常点検が行われています。
目視点検は、簡単で安価な方法ですが、定性的で検査者による差異も生じます。
また、コンクリート構造物の3大劣化要因のひとつである「塩害」による鉄筋腐食は、目視点検では把握できません。
「誰でも」「簡単に」「非破壊で」「定量的に」をキーワードに、当社は構造物の健康状態を把握する技術として『RFID構造物診断技術(Wimo® ウィーモ)』を開発しました。
Wimo® ウィーモは、
Wireless Monitoring Systemの文字をとった造語です。
Wimo®およびWimoロゴは太平洋セメント株式会社の登録商標です。
システム紹介
RFIDひずみ計測システム
様々な劣化因子による変状は必ず「ひずみ」として現れます。劣化因子を問わずに様々な変状を非破壊で捉えます。
特徴
- ひずみ計測レンジは、±1000×10⁻⁶。
- 現場での加工が不要なのでセンサの設置が容易です。
- 専用の計測器で簡単に計測が可能です。
- RFIDのメモリに6回分の測定記録を保存できます。
- センサとタグを接続するケーブルの長さを変えることにより、センサ位置とデータ計測位置を任意に定められます。
RFID腐食環境検知システム
構造物に甚大な悪影響を及ぼす「塩害」。鉄筋腐食因子の構造物内部への侵入をセンサ自身の腐食現象で捉えます。
特徴
- コアボーリングなど、躯体を損傷させることなく、簡単に調査することが可能です。
- センサを複数設置することによって、鉄筋腐食の恐れがある部位や範囲を特定できます。
- 測定結果は色分けで表示されるため、腐食の危険性を直感的に判定できます。
- RFIDのメモリに6回分の測定記録を保存できます。
- センサとタグを接続するケーブルの長さを変えることにより、センサ位置とデータ計測位置を任意に定められます。
iコンスペーサによる構造物情報管理
構造物の維持管理に必要な様々な情報を、ICタグで簡単に管理できます。目視点検結果の記録やコンクリート構造物のトレーサビリティ等に応用可能です。
特徴
- コンクリート内部にICタグを容易に設置。
- 部位ごとに固有のIDで管理。
- 検査やトレーサビリティ、様々なシステムに応用。
概要と特長
概要コンクリートの内部に設置し、構造物の各種状態を無線で把握するシステム
電子マネーや自動改札システムなどに広く利用されているRFID技術と、センサー技術を融合した、RFID構造物診断技術(Wimo®)を開発しました。
RFID構造物診断技術は、コンクリート内部に埋設されたセンサの状態を無線で計測することが可能です。データ通信部のRFIDタグとセンサを離して設置することで、高所箇所などの計測が容易になります。
特長
概要鉄筋コンクリート構造物内の鉄筋に生じるひずみを測定するシステムです。
コンクリート構造物が劣化すると、各箇所で「ひずみ」が発生します。従来のひずみ計測では、有線型のひずみゲージや鉄筋計が用いられ、データロガーに接続して行われています。しかし、躯体から露出したケーブルの劣化により長期測定が困難であること、美観を低下させることなどが課題となっています。
RFIDひずみ計測システムは、通信部(RFIDタグ)とセンサ部を構造物内部に設置し、構造物表面からRFIDタグに与えた電磁波でセンサが起動することで、ひずみの計測が行える技術です。
計測は、専用のリーダライターとパソコンがあれば誰でも簡単に行えます。また躯体表面には、ケーブルなどの露出は一切ありません。
特長
- ひずみ計測レンジは、±1000×10⁻⁶。
- RFIDのメモリに6回分の測定記録を保存できます。
- 現場での加工が不要なのでセンサの設置が容易です。
- 専用の計測器で簡単に計測が可能です。
取り付け
ステップ1
センサを計測したい鉄筋(おもに主筋)に沿わせて結束バンドで固定します。
- RFIDタグは鉄筋が交差する位置で、コンクリート表面から5cm以内に設置します。
- コンクリートを打込み、脱型した後は、ケーブル類は一切表面に露出しません。
計測方法
ステップ1RFIDタグの探査
リーダライターのアプリケーションのサーチボタンを押し、アンテナをタグが埋設されている付近に動かします。
アンテナがタグ上に来たときに、それを知らせる音と同時にタグの固有番号(ID)が表示されます。
センサを計測したい鉄筋(おもに主筋)に沿わせて結束バンドで固定します。
ステップ2計測
計測ボタンを押してひずみデータを収集するだけで計測が完了します。
- タグに過去の計測履歴や校正係数などのデータが保存されている場合は、これらを呼び出します。
- データを保存する場合は内蔵メモリに記録させることもできます。
概要鉄筋コンクリート構造物内の鉄筋が腐食する環境となったか否かを検知するシステムです。
コンクリート構造物の3大劣化として挙げられる『塩害』は、コンクリート表面から出た「さび汁」によって発見されます。しかし、このときにはすでに鉄筋の腐食は加速的に進行しており、速やかに対策を行わないと大規模な補修が必要となる恐れがあります。
本システムは、『塩害』をはじめとする腐食環境を事前に察知し、鉄筋の腐食を未然に防ぐことを目的としたものです。
対象となる劣化現象は塩害のほか、中性化、化学的腐食などが挙げられます。
特長
- コアボーリングなど、躯体を損傷させることなく、簡単に調査することが可能です。
- センサを複数設置することによって、鉄筋腐食の恐れがある部位や範囲を特定できます。
- センサとタグを接続するケーブルの長さを変えることにより、センサ位置とデータ計測位置を任意に定められます。
- 測定結果は色分けで表示されるため、腐食の危険性を直感的に判定できます。
取り付け
計測方法
「標準型」は、RFIDタグのかぶり深さが大きい場合の計測に用います。
「ハンディ型」はかぶりが小さい場合の計測に用い、ボタンひとつで簡単に計測が行えます。
リーダライターのアプリケーションのサーチ処理をSTARTさせ、アンテナをタグが埋設されている付近に動かします。
アンテナがタグ上に来たときに、それを知らせる音と同時にタグの固有番号(ID)が表示されます。
その後測定処理をSTARTさせ、計測を開始します。
計測結果は腐食環境の判断を色分け(点滅、カラーバー)で表示します。
腐食環境の判定基準は、数多くの実験結果から導き出したものです。
iコンスペーサ®とは
ICタグを内蔵したモルタルスペーサです。
ICタグの個体識別IDを活用することで、構造物の維持管理に必要な様々な情報を管理できます。外部システムとの連携や各種の管理情報を活用することで、構造物のIoT(Internet of Things)を実現します。
概要
使用方法は、一般的に使用されているモルタルスペーサと同様で、専用治具で鉄筋に固定し、かぶり厚を確保する部品として利用できます。
iコンスペーサ®は、Information Concrete Spacerの文字をとった造語です。
iコンスペーサ®及びiコンスペーサロゴは太平洋セメント株式会社の登録商標です。
取り付け
一般のモルタルスペーサと同様に専用治具で鉄筋に固定
iコンスペーサ®は、通信指向性を有しているため、適切な設置が必要です。
埋設しているICタグとコンクリート表面が平行になるように設置してください。
30°以上傾いた状態で設置すると外部から無線で読み取れなくなる可能性があります。
コンクリート打ち込み面から15cm以内に設置を行わないでください。
計測方法
ハンディ型のリーダライタで容易に計測可能
リーダライタのアンテナの位置は、コンクリート表面より30mm以内で読取り・書込みを行ってください。
iコンスペーサ®の使い方
かぶり厚検査システム
スペーササイズを記録し、適切に施工されたスペーサをコンクリート表面から確認し、
スペーサの有無を確認することによりスペーササイズ以上のかぶりがあることを証明します。
点検情報管理システム
目視点検を行った結果を記録できます。近接点検を実施した証拠として、点検結果を現場で確認できます。
ひび割れ、浮き、はく落、錆汁、鉄筋露出、エフロレッセンス、ポップアウト、すりへり、漏水の結果を6回分保存できます。
様々なシステムに応用可能で多様なソリューションを提供
コンクリート諸情報の管理
- コンクリートの呼び名
- 配合情報、出荷情報
- 設計基準強度、打ち込み日 etc
図面との紐付け
- 部位ごとに識別IDを付与
- 図面情報との連携で施工・維持管理に活用
- 大型構造物の位置情報の管理
各種外部システムとの連携
- 識別IDとメモリ情報はCSV形式で出力可能
- 点検情報や施工情報を地図ソフトや帳票管理ソフトと容易に連携
ニーズに合わせたカスタマイズや活用システムを提供可能です。ぜひ、ご要望をお寄せください。
(カスタマイズには別途費用がかかる場合がございます。)
性能紹介
センサ
| 名称 | SSN-1390 | SSD-1390 | SSC-3725 | SSC-2290 |
|---|---|---|---|---|
| イメージ |
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| タイプ | 標準タイプ | 高耐久タイプ | コンクリートひずみタイプ | 小型コンクリートひずみタイプ |
| ひずみ測定範囲 | ±1000×10⁻⁶ | ±1000×10⁻⁶ | ±1000×10⁻⁶ | ±3000×10⁻⁶ |
| センサ長(鉄筋長) | 900 mm (ベース鉄筋: D13 異形鉄筋) |
900 mm (ベース鉄筋: D13 異形鉄筋) |
250 mm | 90 mm |
| 質量(RFIDタグ除く) | 870 g | 1290 g | 600 g | 125 g |
| ケーブル長 | 標準1 m | 標準1 m | 標準1 m | 標準1 m |
リーダライタ
| 名称 | リーダライタ |
|---|---|
| イメージ |
|
| タイプ | 標準型 |
| 通信周波数 | 13.56 MHz |
| 通信規格 | 誘導式読み書き通信設備、技術基準適合証明取得済み |
| 本体寸法 | 本体:125(D)×125(W)×30(H) mm (アンテナ含む) |
| 本体重量 | 220 g |
| 電源 | USBバスパワーにより動作(DC5V、最大150mA) |
オプション
| 名称 | 延長用中間ケーブル | タグスペーサ |
|---|---|---|
| イメージ |
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| 本体仕様 | ケーブル長:1、2、4、6、9、14 m (ケーブル径はφ6 mm) |
セラミックス製 厚さ:10 mm |
ソフトウェア
動作環境
- OS
Windows Vista、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10
- メモリ
1G以上
- HDD
200MB以上
- その他
USBポートもしくはLANポート接続が可能なこと
- Windows Vista、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 は米国マイクロソフト社の商標または登録商標です。
センサ
| 名称 | RFID腐食環境センサ |
|---|---|
| イメージ |
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| サイズ | 90×50×15 mm |
| 質量(RFIDタグ除く) | 175 g |
| 材質 | セラミックス(センサ外装) |
| 強度 | 400 N/mm²以上 |
リーダライタ
| 名称 | リーダライタ | |
|---|---|---|
| イメージ |
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| タイプ | 標準型 | ハンディ型 |
| 説明 | タグのかぶりが大きい場合に使用します。 | タグのかぶりが小さい場合に使用します。 ボタンひとつで簡単に計測できます。 |
| 通信周波数 | 13.56 MHz | 13.56 MHz |
| 規格 | 技術基準適合証明取得済み |
無線規格:誘導式読書き通信設備
通信規格:ISO/IEC15693
:ISO/IEC18000-3(mode1)
|
| 外形寸法 | 125(D)×125(W)×30(H) mm (アンテナを含む) 重量 220 g |
58×171×45 mm グリップ部:45×29 mm |
| PCとの接続 | ー | Bluetooth、USB |
| 駆動電力 | USBバスパワーにより動作 DC5V、最大 150 mA |
リチウムイオン二次電池 |
オプション
| 名称 | 延長用中間 ケーブル |
センサスペーサ | タグスペーサ | タグスペーサ |
|---|---|---|---|---|
| イメージ |
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| 仕様 | ケーブル長:1,2,4,6,9,14 m ケーブル径はφ5 mm |
セラミックス製 厚さ:10 mm,15 mm |
セラミックス製 厚さ:10 mm |
ステンレス製 ねじの呼び:M8 |
ソフトウェア
動作環境
- OS
Windows Vista、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10
- メモリ
1G以上
- HDD
200MB以上
- その他
USBポートもしくはLANポート接続が可能なこと
- Windows Vista、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 は米国マイクロソフト社の商標または登録商標です。
センサ
| 名称 | iコンスペーサ® |
|---|---|
| イメージ |
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| 材質 | 高強度モルタル |
| かぶり厚(mm) | 30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140 mm |
| 対応鉄筋径(mm) | 0、13、16、19、22、25、29、32、35、38、41、51 mm |
| 圧縮強度 | 70 MPa以上 |
| 製品寸法(mm),重量(g) | 製品寸法、重量は対応かぶり厚により異なる。 【一例】 かぶり厚:35 mm/外寸:45(H)×50(W)×25(D) mm/重量:約 90 g |
内蔵しているICタグの仕様
| 名称 | HF帯 | UHF帯 |
|---|---|---|
| イメージ |
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| 周波数 | 13.56 MHz | 920 MHz |
| サイズ | φ16×3 mm | 13×8×3 mm |
| 通信規格 | ISO15693 | EPC Class1 Gen2 |
| 防水規格 | IP68 | IP68 |
| 動作温度 | -25~85 °C | -25~85 °C |
| メモリ容量 | 110 byte | 64 byte |
オプション
| 名称 | リーダライタ(ハンディ型) |
|---|---|
| イメージ |
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| 無線規格 | 誘導式読書き通信設備 無線周波数:13.56 MHz |
| 通信規格 | ISO/IEC15693 ISO/IEC18000-3(mode1) |
| 外形寸法 | 58(W)×171(D)×45(H) mm/グリップ部:45(W)×29(H) |
| 重量(バッテリーパック含む) | 232 g/255 g(外付けアンテナ含む) |
| データ転送方式 | Bluetooth、USB |
| 駆動電力 | リチウムイオン二次電池 |
事例・適用例
補強土壁
目的
集中豪雨、地山の凍結膨張、地震などに対する壁体の安全性を確認
センサ
- コンクリートパネル内
標準タイプ
- アンカーバー
高耐久タイプ
建築物(工場)
目的
工場内の天井クレーンを支える柱や、重量物が搭載される梁の安全性を確認
センサ
- 梁
標準タイプ
浄水場
目的
コンクリートの体積変化にともなうひずみを測定し、ひび割れが生じないことを確認
センサ
- 梁
標準タイプ
浄水場
目的
コンクリートの体積変化にともなうひずみを測定し、ひび割れが生じないことを確認
センサ
- 梁
標準タイプ
その他各種試験用途
トンネル、床版、ダムなど様々な構造物に使用可能です。また、特注で鉄筋の種類を変更することもできます。
橋脚の補修
目的
塩害劣化対策としての断面修復後の防錆(塩害補修)効果の確認とモニタリングの有効性確認に適用
河川護岸の補修
目的
塩害、氷塊衝突、磨耗対策としてダクタルパネルを施工、パネル内部の補修効果の確認に適用
新設建築構造物への適用
目的
塩害環境下における維持管理技術としての有効性確認
新設PC橋梁上部工への適用
目的
塩害環境下におけるPC構造物の維持管理、予防保全技術としての有効性確認
道路橋への適用
目的
床版下部及び
地覆コンクリートのかぶり厚確認
センサ
床版下部、地覆部
建築物への適用
目的
壁部材のかぶり厚確認
センサ
新築建築構造物の壁
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