パワーハウスの特徴2
pHコントロール機能
アクアリウムを続けていると、飼育水槽のpHは様々な要因で変動し、生体飼育環境やバクテリアによる生物ろ過機能に影響を与えます。以下に、pH変動の例を示します。
○生体メイン水槽
・生体飼育数が多い場合やアロワナなどの大型魚飼育の場合、給餌量の増加によるエサの食べ残しやフンの発生量が増加する。これらがバクテリアに分解される過程で硝酸が発生し、pHが低下する。
○水草水槽
・水草水槽にCO2(二酸化炭素)を吹き込むと、CO2は水中に溶解してpHが低下する。水草が光合成を行うと、CO2を取込んで アルカリ(水酸化物イオン、OH-)を放出するためpHが上昇する。
いずれの事例も、pH変化により生体が弱ってしまうのみならず、バクテリアによる生物ろ過の機能も低下してしまい、水質の急激な悪化に繋がってしまう恐れがあります。一般には、水を交換する、pH調整剤を使用する、などが知られておりますが、定期的に水質をチェックする必要があります。
当社では、この問題を解決するために、pH降下抑制機能を持つろ過材(微アルカリ性、ハードタイプ)と、pH上昇抑制機能を持つろ過材(微酸性、ソフトタイプ)を開発しました。これらは、水と接触するだけでpHを一定に維持しつつバクテリア担持機能を有するため、水槽のメンテナンスに掛かる労力を抑えつつ水質を安定化させることが可能となり、アクアリウムを長く楽しむことができます。
pH降下抑制タイプ(ハードタイプ)
pH上昇抑制タイプ(ソフトタイプ)
ハードタイプのpH降下抑制メカニズム
パワーハウス ハードタイプは、ケイ酸カルシウム(ウォラストナイト)と呼ばれる鉱物を主成分としております。水素イオン(H+)が増加して水が酸性化すると、鉱物中のカルシウムイオンが放出されてpHの低下が抑制されます。
カルシウムを継続的に放出するサンゴ砂などの一般的な炭酸カルシウム系資材とは異なり、pHが低下した分だけカルシウムが供給される機構となっておりますので、海水魚やアフリカンシクリッドなどのpH低下速度の遅い水槽はもちろん、アロワナやディスカスなど比較的pHが低下しやすい水槽でも、短時間での消耗を気にせず安心してご使用いただけます。
ソフトタイプのpH上昇抑制メカニズム
パワーハウス ソフトタイプは、カオリナイト系活性シリカ(メタカオリン)と呼ばれる鉱物を主成分としております。水のpH上昇は水中のアルカリ(水酸化物イオン、OH-)増加によるものですが、このソフトタイプは、鉱物表面に水酸化物イオンを取込みつつ酸(水素イオン)を放出する特性があるため、pHの上昇を抑制することができます。
酸の放出はアルカリ増加量に比例するため、急激なpH変化は起こらず、どのような生体でも安心してお使いいただくことが可能です。