T.経 営 方 針


1.経営の基本方針
 当社は合併による総合力を国内外で活用し、セメントを中心としたグローバル企業集団を目指します。
 そのためには確固たる収益構造を確保する必要があり、国内セメント事業の安定化に向けて最大限の努力を行ってまいります。また、セメント以外の事業の拡大や関係会社の再編成を含めたグループ経営の強化も積極的に進め、総合的な収益力・財務体質の強化に取り組んでまいります。
 経営基盤の強化とあわせて当社は、地球環境保全に配慮した21世紀の資源循環型社会の核となって、社会の利益に貢献する企業として発展していくとともに、効率的で透明性のある企業経営を推進し、当社の企業価値の向上に努めていく所存であります。

2.地球環境保全に対する基本姿勢
 当社は環境報告書を作成しました。当社は以下の地球環境保全基本方針に基づき、事業活動を行ってまいります。
(環境理念)
 当社は、セメント産業がエネルギー多消費型産業のひとつであるとの認識に立ち、地球環境ならびに地球環境の保全に配慮して行動します。
 また、セメント産業の特徴を活かし、資源循環型社会の実現に積極的に貢献します。
(方  針)
(1)環境に配慮した事業活動
 事業活動が環境に及ぼす影響を認識し、環境負荷の低減に役立つ製品・技術・プロセスを導入・開発し、よりよい環境づくりに努めます。
(2)省資源、省エネルギーの推進
 資源保護ならびに地球温暖化防止の観点から、省資源、省エネルギーをより一層推進します。
(3) 廃棄物の再資源化と有効活用
 セメント産業の受容能力と長年の経験に加え、新たな技術開発により産業廃棄物や一般廃棄物の再資源化と有効活用を図ります。
(4) 国際協力
 地球規模での環境保全活動に貢献するために、省エネルギー技術や環境保全技術の移転などの国際協力に積極的に取り組みます。

3.利益配分に関する基本方針
 当社は、長期にわたる経営基盤の強化、とりわけ財務体質の強化を経営の優先課題とするとともに、将来にわたり安定的な配当を継続していく考えでおります。
 また、会社の競争力を維持し、業績の向上を図るためのタイムリーな投資の源泉として、内部留保も不可欠なものであると考えます。
 今後、安定配当の維持と内部留保の充実に努め、より一層の経営基盤の強化を図っていく所存であります。

4.中長期的な当社の経営戦略と対処すべき課題
 セメント産業を取り巻く事業環境は、国内需要は、長期的な右肩上がりの伸びや市況の大幅な改善を期待することはもはや困難であり、輸出もアジア諸国の需要は回復の兆しが見受けられるものの、市況の回復にはなお相当の時間を要すると考えられ、国内外とも量的にも価格的にも厳しい状況にあると言えます。
 当社はこのような事態に対して、合併効果の迅速かつ最大限の実現を目的に平成11年度より13年度の3年間を対象とする「太平洋01中期経営計画」を策定し、緊急を要する収益力の改善に全力を尽くすとともに財務構造の改善を進めております。

中期経営計画
(1)合併効果を含め、あらゆる分野でのコスト削減 

I. 人員効率化 120億円(1,400名減合併時6,300名 → 4,900名へ)
II. 生産及び物流コスト 200億円
III. 販売費・一般管理費  50億円
以上コスト削減額 370億円

(2)セメント部門以外の規模拡大と収益増大

I. 骨材、土石、鉱産品などマテリアル事業の拡大
II. リサイクル資源の取扱いの拡大、エコセメント事業の推進など環境事業の拡大
III. 発電事業の推進
以上増益効果  80億円

 この他にセメント価格について採算のとれる価格水準まで戻すべく、最大限の努力を行って(1)(2)を含め同計画最終年度(平成13年度)までに500億円以上の収益改善目標を達成する方針としております。

(3)財務構造の改善

I. 収益改善対策の推進
II. 売却可能資産の資金化の促進
III. 棚卸資産および売上債権等の圧縮
IV. 設備投資の選別強化による抑制
以上により、有利子負債を3年間で500億円圧縮する目標を掲げております。

(4) セメントの生産体制最適化の一環として工場設備の休止
(5) 関係会社の強化・再編成を含めたグループ経営の強化
(6) 海外事業の強化
(7) その他、主要な政策課題

I. セメント及び生コンの販売システムの再構築
II. 系列生コン会社の経営の自立化
III. 関係会社事業を含めた 新規分野事業の拡充

 以上、「太平洋01中期経営計画」を円滑に進め、実行あるものにするために、社内に全社横断的な会議組織として「資産活用」に関する8分科会と「グループ構造対策」に関する7分科会を設置し、精力的に取り組んでおります。
 また、当社の連結経営に関しましても、プロジェクトチームを設置し、戦略的に再構築を進めグループ全体の総合力を最大限に発揮できるよう、鋭意取り組んでまいります。

5.経営管理組織の整備等に関する施策
 当社は国内外の経営環境の変化に迅速に対応するため、合併後の組織体制の強化に着手しており、今後、取締役の削減や本社・支店の組織簡素化、一部事業の関連企業への移管を含めた事業組織の再編成を行い、効率的な会社経営を進めていく所存です。


中間決算短信 I.経営方針 II.経営成績
III.コンピュータ西暦2000年問題への対応状況等について 比較貸借対照表 比較損益計算書
中間財務諸表作成のための基本となる事項 売上高明細表 リース取引関係
有価証券の時価等 デリバティブ取引の契約額等、時価及び評価損益 合算比較貸借対照表
合算比較損益計算書 合算売上高明細表

  
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