セラクリーンによる
養殖効果検証
エビ養殖における生産性向上の検討として、セラクリーン使用による養殖効果の検証とメカニズム解明に関する共同研究があります。試験はセラクリーンを3日毎60mg/L施用するセラクリーン区と無施用区の2水準4反復で、バナメイエビを各20尾350L水槽で60日間飼育し、エビの平均1日増体重(Average Day Growth = ADG)と生存率を評価しました。
無施用区
無施用区
セラクリーン施用区
セラクリーン
施用区
飼育60日後
水の色と藻類の違い
水の色と藻類の違い
飼育の経過に伴い、無施用区の飼育水は緑色に変化したのに対し、セラクリーン区では茶色に変化した。各区の水を顕鏡した結果、無施用区ではエビに毒性のある渦鞭毛藻・緑藻等が、セラクリーン区では不飽和脂肪酸を豊富に含みエビの良質な栄養源になる珪藻類が多く観察されました。これは、珪藻類の必須栄養素であるケイ酸がセラクリーンから溶出し持続的に供給されたことにより、珪藻類が安定的に増殖したためと考えられます。
無施用区
セラクリーン施用区
飼育環境改善メカニズム(推定)
飼育環境改善メカニズム(推定)
無施用区
セラクリーン施用区
日本国内での実績
日本国内での実績
淡水養殖場での施用例1
飼育条件:淡水掛流式の不定形野池 施用方法:池全面にセラクリーンを100kg/月程度散布
セラクリーンの施用により次のような結果となりました。
1.富栄養化の原因物質(COD:化学的酸素要求量、窒素化合物)が大幅に低減。
2.みずわたの増殖抑制。
3.養殖場の臭気が改善(半年経過時の体感)。
施用前
セラクリーン施用後1カ月半
淡水養殖場での施用例2
飼育条件:淡水掛流式の不定形野池 施用方法:水質が悪化している池全面にセラクリーンを試験開始時:360kg/池、1ヶ月後:90kg/池に散布
セラクリーンの施用により次のような結果となりました。
1.富栄養化の原因物質(COD、窒素化合物)が低減。
2.底質が改善し水の透明度が向上、マスの生存率が向上(釣り場担当者)
施用前
セラクリーン施用後1ヶ月半
海外(台湾)での実績
海外(台湾)での実績
汽水エビ養殖場での施用例
飼育状況:池の水の交換頻度が少なく、酸性雨の影響で底質が悪化しやすい
施用方法:2種類のセラクリーン(粉、顆粒)を、すき込み、散布で施用
具体的には、次のような3つの方法で安定したエビの養殖と出荷を実現しています。
1.年に1回池干しを行う際、顆粒タイプをすき込み池の底質の改善を行う。
2.定期的に顆粒タイプを散布し、効果を持続させる。
3.酸性雨などが降り突発的に水質が悪化した場合、即効性のセラクリーンF(粉)で対応。
柿島養鱒株式会社
堀江場長様
餌を巻いた後や、水の流れの弱い場所にはすぐに“みずわた”が発生していました。それをどうやったら無くなるか色々やってみたけれど、セラクリーンが一番みずわたが減るのが分かったので、捲けば巻いただけ1週間以内にはすぐに効果が出てきてくれる。目で見て分かるくらいみずわた自体がなくなってくるのが分かったので助かっています。