あたりまえを支え続ける、社会基盤に欠かせないセメント。
当社が生産し、日本に、そして世界に供給する意義とは?
その答えはセメントという素材そのものに秘められています。
知られざる魅力や可能性を、5つの角度からご紹介します。
事実、石灰石は
国内自給率100%
セメントの主原料である石灰石は、国内自給率100%の天然資源。
日本において、輸入に頼らない工業資源はまれと言えるでしょう。
太平洋セメントは、日本各地に石灰石鉱山を所有。
埋蔵鉱量は約130億トン。当社は数百年分の石灰石を保有しています。
豊富で良質な資源を背景に、セメント原料のほか
土木建築、鉄鋼、化学用途等へ石灰石製品を供給しています。
関連データ:石灰石と主な資源の国内自給率
![国内自給率](img/img_sec_01_1.png)
![国内自給率](img/img_sec_01_2.png)
出典:公益財団法人 日本海事広報協会『SHIPPING NOW 2018-2019/データ編』
1450℃の灼熱で
有害物質を焼き尽くす
セメント製造には高温焼成の工程があり、
そのノウハウでほとんどの廃棄物を無害化できます。
高温焼成を担うのは、工場の“心臓”ロータリーキルン。
直径5~6メートル、長さ約100メートルを誇る回転式の窯です。
キルン内では、主原料の石灰石に加え廃棄物も原料として焼成。
有害なダイオキシン類も最高温度1450℃以上の灼熱で完全に分解します。
また、重金属類はセメントに取り込むことで無害化。
健康面や環境面に最大限配慮しています。
焼成設備内の様子
セメント製造のノウハウで
資源循環を実現
太平洋セメントでは様々な廃棄物・副産物をセメント原料や燃料に活かし、
循環型社会の実現に向け歩み続けています。
私たちの生活からは排出される都市ごみを。
産業界からは廃タイヤ・廃プラスチック・製紙スラッジなどを。
自治体からは浄水発生土・下水汚泥などを。
従来は処理の難しかったものを大量にリサイクル。
廃棄物を利用する代表的な製品「エコセメント」は、
石灰石などの代わりに都市ごみ焼却灰、汚泥などを原料として使用し、
廃棄物を安全かつ有用な土木建築資材に再生するコンセプトのもと生まれました。
![ゼロエミッションハウス](img/img_sec_03.jpg)
洞爺湖サミットのゼロエミッションハウスにエコセメント採用
100年先も耐える
セメントが現場で活躍
セメントの用途や工法が多様化し、特殊な製品が求められています。
その中の一つが、超高強度繊維補強コンクリート「ダクタル(DuctalR)」。
耐久性が極めて高く、その設計耐用期間は100年以上。
長寿命が求められる都市インフラの整備に活用されています。
他にも、高層建築物に対応するための超高強度を誇るセメントなど
多様な製品が現場に提供されています。
ダクタルの施工事例
![羽田空港](img/img_sec_04_1.jpg)
羽田空港 滑走路床板
![高速道路](img/img_sec_04_2.jpg)
高速道路 高架橋橋脚保護
世界各国の社会基盤を
支え続ける
環太平洋の各拠点に駐在員を派遣し、現地のインフラ整備に大きく貢献。
セメントの製造・販売はもちろん、日本で培った環境技術を展開しています。
アメリカ西海岸では、セメント・生コンクリート・骨材事業などを展開。
中国ではセメント製造事業を進めています。
東南アジアでは、セメント・生コンクリート事業をはじめ、
クリンカ粉砕事業および鉱産品の仕入・販売を行うなど幅広く事業展開。
日本からだけでなく海外グループ会社の生産拠点から、
アジア・オセアニア・アメリカ・アフリカなどに製品を供給しています。
海外拠点の様子
![太平洋セメントU.S.A](img/img_sec_05_1.jpg)
アメリカ 太平洋セメントU.S.A.
![ギソンセメント](img/img_sec_05_2.jpg)
ベトナム ギソンセメント