2005年3月31日
太平洋セメント株式会社
太平洋セメントグループ 中期経営計画について
当社グループは、このたび2005年度から2007年度の3年間を実行期間とする新中期経営計画「07中期経営計画」を策定しましたので、その概要をお知らせします。
記
1. 中期ビジョンと基本方針
(1)中期ビジョン(目指すべきグループ像)
「環太平洋におけるリーディングカンパニー」
(2)基本方針
|
『太平洋セメントグループは「07中期経営計画」を新たな成長軌道につなげるマイルストーンと位置づけ、事業構造・組織構造の迅速な変革を通じて、収益力の向上と財務体質の改善を図り、企業価値の最大化を目指す。』 |
2.テーマ
(1)営業キャッシュフローの拡大
I.セメント事業の収益力拡大
・国内事業:収益安定化
・海外事業:収益最大化
II.重点事業・成長事業への集中投資
・海外事業
・資源・環境事業
・セラミックス・エレクトロニクス事業
(2)グループ経営の強化
I.「選択」と「集中」の更なる推進
II.グループマネジメントシステムの確立
III.グループ本社機能の明確化
3.経営目標(定量目標)
連結ベース
|
04年度見通 |
07年度計画 |
差異 |
売上高 |
8,650億円 |
8,850億円 |
200億円 |
営業利益 |
450億円 |
760億円 |
310億円 |
経常利益 |
360億円 |
640億円 |
280億円 |
純利益 |
160億円 |
290億円 |
130億円 |
営業 キャッシュ フロー |
540億円 |
760億円 |
220億円 |
総資産 |
12,700億円 |
12,380億円 |
▲320億円 |
有利子 負債残高 |
6,800億円 |
6,300億円 |
▲500億円 |
ROA |
2.8% |
5.2% |
2.4% |
債務償還 年数 |
12.6年 |
8.3年 |
▲4.3年 |
4.設備投資
3年間で約1,500億円の設備投資を予定している。
5.事業セグメント別売上高・営業利益(単位:億円)
事業 セグメント |
連結売上高 |
連結営業利益 |
04年度 見通 |
07年度 計画 |
差異 |
04年度 見通 |
07年度 計画 |
差異 |
セメント |
5,054 |
4,970 |
▲84 |
315 |
484 |
169 |
資源 |
917 |
933 |
16 |
22 |
33 |
11 |
環境 |
602 |
614 |
12 |
35 |
44 |
9 |
建材・ 建築土木 |
1,041 |
1,117 |
76 |
18 |
36 |
18 |
セラミックス・ エレクトロ ニクス |
685 |
1,001 |
316 |
21 |
98 |
77 |
その他 |
1,132 |
1,105 |
▲27 |
55 |
70 |
15 |
消去または 全社 |
▲780 |
▲890 |
▲110 |
▲18 |
▲5 |
13 |
合計 |
8,650 |
8,850 |
200 |
450 |
760 |
310 |
(注)その他事業セグメント・・・不動産、物流、エンジニアリング事業、情報システム他
6.各事業部門の基本方針
(1)国内セメント事業
◆前提となる国内セメント需要想定
2005年度 54,000千トン
2006年度 53,000千トン
2007年度 52,000千トン
◆基本方針
I.コスト競争力の強化- ・製造コスト
リサイクル資源の活用拡大
- ・販売・物流コスト
効率的な販売体制の追求、ならびに物流施設の最適化
II.生産体制の再構築
- ・事業構造転換
- 秩父太平洋セメント(株)の環境事業への転換
III.セメント売価の適正化
- ・価格バランスの是正と適正価格帯への収斂不採算
- ・低水準価格の是正、地域間格差の縮小および石炭等コストアップ分の価格転嫁
- ・流通秩序の回復と整備透明性、公平性、シンプル化を基調とした流通体系整備
IV.ブランド力、信頼性の向上
・品質保証体制の強化
・生コン、二次製品業界との課題共有化
・環境保全への取り組み
(2)海外セメント事業
- 環太平洋地域における三極体制(北米、中国、東南アジア)の事業構造深化を図る。
- I.既存事業の収益最大化
- II.成長市場への優先投資による事業規模拡大
- III.輸出事業の継続強化
(3)資源事業
- グループが保有する豊富な資源・技術・インフラを有効活用し、事業拡大および収益構造の改善を図る。
- I.骨材・鉱産品事業における量的拡大、収益構造改善の継続的推進
- II.建設発生土等のリサイクル資源を活用した事業拡大の推進
- III.セメント工場、石灰石、環境問題等をキーワードとした海外事業展開の模索
(4)環境事業
- セメント工場内外において環境事業の事業規模を拡大する。
- I.原料系廃棄物の置き換えによる売上拡大、燃料系廃棄物の利用技術向上による使用数量拡大
- II.事業拡大のための技術および事業開発
- III.灰水洗事業の横展開
- IV.エコセメント事業の拡大
(5)建材・建築土木事業
- I.既存事業の基盤整備による収益改善と建設需要が漸減する中での事業拡大を図る。
- II.事業分野別に選択と集中を強力に推し進め、一層の経営改善を図る。
(6)セラミックス・エレクトロニクス事業
- I.新規技術付加により既存事業を安定化し、新規顧客を拡大する。
- II.効率的生産体制の確立、およびコスト削減を図る。
- III.売上拡大のための増産投資、および新規技術・事業への投資を行う。
(7)不動産事業
7.グループ経営の強化
- (1)「選択と集中」のさらなる推進を図るために各事業の位置づけを明確にする。
- (2)成長事業の育成(投資)と不採算事業の撤退・再編を加速する。
8.CSR(企業の社会的責任)取組方針
- (1)コンプライアンス体制の整備・強化を図る。
- (2)地球環境保全に貢献する。
- (3)品質保証体制を再構築する。
- (4)WBCSD(持続可能な発展のための世界経済人会議)セメント産業部会の活動を推進する。
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