ニュースリリース

平成13年3月30日

太平洋セメント株式会社

韓国雙龍洋灰工業株式会社の再建支援について

　当社は韓国の雙龍洋灰工業株式会社の金融債権団との間で、同社の再建に向けた具体的支援策について協議を重ねてきました。
その結果、
(1) 金融団は雙龍社に対する債権のうち１兆４千億Ｗを転換社債に振り替える。
(2) 金融団は既存の融資金利の引下げや、新規融資枠設定などの金融支援を行う。
(3) 当社は３千億Ｗの転換社債を引受ける。
との内容を、４月上旬に実行することでこのほど合意致しました。
　当社は雙龍社に対し昨年１０月に優先株式を含め日本円で３５０億円の出資を行い、共同経営を開始しました。その目的は、国際セメント市場での競争が激化する中で、当社と雙龍社が将来にわたって連携を強化し、競争力の強化と事業機会の拡大を指向することにありました。
しかしその後雙龍社自体が不良企業分類で判定保留とされるなどの予期せぬ事態が発生し、同社は経営計画の抜本的見直しを迫られていました。
　今回の支援策の実行により、雙龍社の経営を圧迫していた金利負担が大幅に軽減されることになり、既に進行中の同社の企業努力も加味すると２００３年度には黒字転換するものと見込まれます。雙龍社は本来的にセメントメーカーとして秀でた国際競争力を有していますので、経営再建が軌道に乗ればその力が遺憾なく発揮されるものと期待されます。
　当社は、海外戦略上重要なパートナーである雙龍社の早期再建に向けて、共同経営者の立場から引き続き連携を強化して行く所存です。