最近では、数値解析によって構造物のひび割れ発生リスクを事前に予測できるようになってきました。しかし、その予測精度は解析で入力する材料特性値の正確さに大きく左右されます。『ひび割れ抑制技術』の次なる展開は、当社がこれまでに蓄積したセメント・コンクリートに関する膨大なデータや定量化した各種材料のひび割れ低減効果などを材料特性値へ反映することにより、高精度なひび割れ予測技術を構築することです。寸法・形状、環境条件、コンクリート配(調)合などコンクリート構造物の条件は多種多様ですが、この予測技術を用いることで、構造物ごとに最適なひび割れ抑制対策をご提案することが可能となります。
コンクリートの膨張・収縮ひずみや強度・ヤング係数などに関する特性値に、これまでの研究成果を取り入れることによって解析精度を高めます。
数値解析により、構造物内部の温度や応力などを予測することができ、使用する材料ごとのひび割れ発生リスクを比較評価できます。
実際のコンクリート構造物で、内部の温度や応力などの計測ならびにひび割れ調査を積極的に行っています。その結果は、数値解析によるひび割れ予測技術の検証や改良・深化のために活用しています。