ホームサステナビリティ環境への取り組みTCFD提言に関する情報開示

TCFD提言に関する情報開示


2019年6月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同を表明し、以降、シナリオ分析に取り組んでいます。2021年11月のCOP26でのグラスゴー合意を受け、当社グループでは適用するCO2の削減シナリオを1.5℃および4℃としてシナリオ分析を行いました。

※気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD):Task Force on Climate-related Financial Disclosuresの略で、気候関連財務情報の開示を促進するため、金融安定理事会(FSB)によって2015年に設立。2017年には投資家の適切な投資判断のために、気候関連のリスクと機会がもたらす財務的影響に関する情報開示を促す提言を公表。

シナリオ設定

 気候変動が当社グループに与える事業リスク・機会について2050年までのシナリオを設定し、評価および分析を実施しました。気候関連リスクや機会に重要な影響をもたらす事象をIEA「世界エネルギー見通し(WEO)」、「エネルギー技術展望(ETP)」やIPCC「第5次評価報告書(AR5)」など、科学的な根拠に基づき開発された気候関連長期シナリオを基に整理しました。IEA World Energy Outlook 2021を参考に2030年代を想定し、適切な炭素価格の仮定とともに、当社事業に影響を及ぼす2つのCO2削減シナリオ(1.5℃、4℃)を設定しました。その後、各シナリオにおけるビジネスインパクトを規模および時期(短期・中期・長期)の側面から分析しました。

重要な気候変動関連リスクと機会およびシナリオの選定プロセス

Step
1
セメント産業の気候関連リスク・機会の認識に関するベンチマーク調査を実施し、当社に関連するドライバーを洗い出し
Step
2
気候関連のドライバーとその中間的なアウトカム、当社にとってのインプリケーションの因果関係を整理し、キードライバーを特定
Step
3
キードライバー項目ごとに、科学的な根拠に基づき開発・公表された気候関連長期シナリオを参照し、気候関連シナリオを作成
Step
4
各シナリオにおいて、想定されるビジネスインパクトを評価
Step
5
評価されたビジネスインパクトのうち、ポジティブ・ネガティブな影響が大きいと判断されたビジネスインパクトへの対応策を検討
  1.5℃シナリオ(パリ協定に整合) 4℃シナリオ(気候変動に有効でない対応)
参照シナリオ IEA net-zero Emissions Scenario (NZE)
Carbon Emissions Pathway: RCP 2.6
IEA Stated Policies Scenario (STEPS)
Carbon Emissions Pathway: RCP 8.5
仮定した炭素価格 130米国ドル(約17,550円)/トン-CO2 30米国ドル(約4,050円)/トン-CO2

シナリオ概要

ビジネスインパクト

  1.5℃シナリオ 4℃シナリオ
シナリオ概要 カーボンニュートラル実現に向け、政府と産業界が連携している。産業界のカーボンニュートラル移行と整合的に開発(CO2回収、利用、貯蔵技術)が進められている。気候変動の影響は、国土強靭化政策などにより一定の対応ができている。 カーボンニュートラル実現に向けた当社の努力と、セメント産業への規制にミスマッチが生じ、当社に不利益をもたらす。当社が進める革新技術の開発からの利益は限定的となる。気候変動の影響は、頻発する極端な気候現象など、深刻になっている。
ビジネスインパクト
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