ホームサステナビリティ新中期経営計画3 サステナビリティ経営の推進 DX戦略

3 サステナビリティ経営の推進
DX戦略


労働供給制約社会においても、
DX推進により、競争力強化と
持続可能な成長を実現します

代表取締役副社長
朝倉 秀明

26中計の基本方針

 当社は、競争力の維持や強化、新たな事業領域の開発のためにDXの推進が不可欠であると認識し、2022年6月にDX推進チームを立ち上げ、全社横断的に取り組む体制を整えてきました。26中計においても、DXは引き続き重要なテーマであり、当社の成長戦略の中核に位置づけられています。将来、国内での労働力の確保が困難になることが予想される労働供給制約社会においても、供給責任を果たすためにはサプライチェーン全体にわたる効率性向上と省力化が重要です。これらをDXの力で解決していきます。中心的な取り組みとして生産プロセスイノベーション(スマートファクトリー)や、管理業務効率化(スマートオフィス)を掲げています。これらを実効的に進めるため、DX人材の育成に注力します。DX戦略を太平洋セメントグループのありたい姿実現に向けたキードライバーとして位置づけ、持続可能な成長と競争力の強化を図ります。

生産プロセスイノベーション

 生産プロセスの進化として、国内外工場のキルン運転の集中管理体制とエキスパートオペレーターによるサポート体制、キルン自動運転システムの構築や夜間無人運転の検討を進めています。例えば焼成工程では、キルン内部などを確認しながらオペレーターが様々な調整を行う必要がありました。これをAIによる自動化を試みており、精度が向上しています。この取り組みは上磯工場で試験導入しており、将来的に他工場に展開する予定です。そのほか、設備点検手法の高度化として、現場計器データの自動収集とAIによる寿命予測、ドローンによる設備点検体制を導入します。また、工場現場作業の自動化・省力化として、重機遠隔操作システムや無人運転トラックの導入、袋セメント積込の自動化、入場者管理・安全教育へのICT導入を進めています。

管理業務効率化

 管理業務の効率化の取り組みも進めています。例えば、業務自動化ツールやデータ分析ツールの活用です。AIを用いて需要予測を行い、日々の営業活動や生産活動に活かせるよう整備を進めています。さらに、管理部門業務の本社集約化を進めることで、人的資本の効率的な配置を検討しています。これにより、各拠点での重複業務を削減し、専門性の高い人材を最適な場所に配置することが可能となります。また、リモートワークの活用による働く場所のボーダレス化も推進しています。工場オペレーションの無人化と併せて、管理業務も効率化を図り、労働供給制約社会の到来に備えた体制を整備していきます。

タブレットの活用推進(カルポルトランド社研究所)

タブレットの活用推進(カルポルトランド社研究所)

タブレットの活用推進(カルポルトランド社生コンクリート工場(ラスベガス地区))

タブレットの活用推進(カルポルトランド社生コンクリート工場(ラスベガス地区))

DX人材育成

 IT企画部門と事業部門の連携により、26中計期間中に450名以上のDX人材を育成することを計画しています。その中心となるのが「デジタル企画コア人材」です。各事業所の課題を抽出し、デジタルを用いた解決を各事業所で中心的に担ってもらうことを想定しており、150名程度を育成します。残りの300名は「デジタル活用高度人材」で、導入された業務自動化ツール等を使いこなすスキルを身につけてもらいます。併せて、全従業員にDXのリテラシー教育を行い、全体の底上げも図ります。スマートファクトリー、スマートオフィスの推進と併せて、エンジンとなる人材の育成も進めていきます。

DX人材育成イメージ
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