1 国内事業の再生
価格政策の抜本的見直し
国内需要減少による採算悪化の一方で、循環型社会への貢献という社会的責任を果たし、循環型社会・カーボンニュートラルに対応するための投資額を確保する必要もあります。シェア重視から収益重視に発想を転換し、さらなる収益拡大を目指していきます。
トータルソリューションの提供
複数営業担当者が各自の知識・ノウハウで行う営業から、ワンストップサービスと営業DXによりユーザーのニーズにトータルソリューションを提供する営業形態に移行し、ユーザー満足度向上と経費削減を図り、国内事業を再生させます。
生産体制の最適化
海外で需要が高まっている混合セメント輸出拡大のため、生産・物流設備の能力を増強します。原燃料代替廃棄物の受入量最大化により原燃料費を削減しつつ処理受託料収入の最大化も図り、また省エネルギー設備を導入しコストを削減します。さらに、製造工程から出るCO2でメタンをつくり燃料等に使用するべく、技術開発を行います。
2 グローバル戦略
既存事業の収益基盤強化
各海外拠点の収益を最大化すべく、米国・東南アジア向け戦略を着実に実行していきます。
事業領域のさらなる拡大
2050年までに世界のセメント産業のリーダーとなるべく、積極的に事業領域を拡大していきます。
トレーディング事業の拡大
海外で需要の拡大している混合セメントを、独自のネットワークを介して直接客先に届けます。これまでに培ったノウハウを活かし、物流ネットワークを強化していきます。
3 サステナビリティ経営の推進
カーボンニュートラル戦略
地球温暖化の進行と、これを食い止めるべく推進されているカーボンニュートラルへの取り組みに対し、5つの対策(CO2低減製品拡販、革新的設備開発、CO2吸収型製品開発、カーボンニュートラルモデル事業の実行・協力、激甚災害対策)をはじめとして、多面的にアプローチしていきます。
DX戦略
急速に発達するICTを最大限に利用し、全社的に業務の効率化を図ります。これには、スマートファクトリー化推進、業務効率化推進、人材育成などが含まれます。
人的資本戦略
会社の発展は人材にかかっています。人的資本戦略を進めます。
2022年度 | 目標 | 到達年度 | ||
ゼロカーボン | ネットCO2排出 原単位削減 (2000年度比) |
10.2% | 10%以上 | 2025年 |
サプライチェーン 全体での排出原単位 (2000年比) |
10.5% | 20%以上 | 2030年 | |
DX | DX人材の育成 | ─ | DX人材 450名以上 育成 |
2026年 |
人的資本 | 死亡災害(グループ) | 2件 | 死亡災害 (グループ) 0件 |
毎年 |
女性従業員比率 | 9.6% | 女性従業員 10%以上 |
2026年 | |
女性管理職比率 | 2.0% | 女性管理職 5%以上 (3%以上) |
2030年 (2026年) |
資金配分
セグメント別売上高・営業利益
前提条件:26中期経営計画期間
国内セメント需要想定3,500万トン/年
想定為替レート145円/USドル
(単位:億円)
売上高 | 営業利益 | ||||
2023年度 実績 |
2026年度 計画 |
2023年度 実績 |
2026年度 計画 |
||
セメント | 国内 | 2,952 | 3,500 | △14 | 350 |
海外 | 3,347 | 4,100 | 342 | 450 | |
計 | 6,299 | 7,600 | 328 | 800 | |
資源 | 877 | 1,000 | 85 | 110 | |
環境事業 | 683 | 890 | 61 | 100 | |
建材・建築土木 | 735 | 920 | 42 | 70 | |
その他 | 894 | 1,000 | 47 | 70 | |
内部消去 | △624 | △710 | 2 | 0 | |
合計 | 8,863 | 10,700 | 565 | 1,150 |